自然にある分子を選ぶ
植物など、生きものに由来する材料に注目します。
九州工業大学・山田駿介の研究
センサーや電池が、役目を終えたら自然に還る。
そんな未来をつくる「消える電子材料」の研究です。
最初の問い
小さなセンサーや電池は、医療・農業・環境観測など、さまざまな場所で活躍します。一方で、回収しにくい場所に残ると、ごみになることもあります。
必要なときだけ働いて最後は消える
そんな電子機器をつくれないだろうか?
研究のアイデア
とても小さな分子どうしの関係を変えると、
材料全体の性質を大きく変えられます。
植物など、生きものに由来する材料に注目します。
プラスとマイナスの粒が動くことで、情報や電気を運びます。
くっつく強さを調整し、液体・ゲル・固体の性質をつくり分けます。
必要な時間だけ働き、役目のあとに分解するデバイスを目指します。
この考え方を「分子間相互作用の設計」と呼びます。名前はむずかしくても、発想はシンプルです。
3つの研究テーマ
「つくる」「感じる」「動かす」をつなぎ、
環境に残りにくい電子機器を考えます。

植物などに由来する分子を組み合わせて、電気を運べる新しい材料をつくります。

体温や触れたときの力を感じ取り、必要な期間だけ働くセンサーを目指します。

センサーを動かし、役目を終えたあとも環境への負担が少ない電池を研究します。
研究マップ
研究は、材料をつくるところから始まり、
センサーや電池、身につける機器へつながります。
分子どうしの関わり方を設計し、自己修復や極性など、材料の新しい性質を引き出します。


やわらかい材料で、触覚センサーや小型の蓄電デバイスをつくります。


人のからだになじむ機器や、役目を終えたあとに消える電子機器への応用を目指します。


WHERE?
回収するのがむずかしい場所でも、
安心して情報を集められるかもしれません。
治療後に取り出す負担を減らせる医療センサーへ。
自然の中にごみを残しにくい環境センサーへ。
生きもののようにやわらかなロボットの材料へ。
ことば図鑑
タップすると、やさしい説明が開きます。
電気を帯びた、とても小さな粒。プラスとマイナスがあり、材料の中を動いて電気や情報を運びます。
たとえるなら:材料の中を走る“小さな配達員”微生物などの働きによって、材料が小さな物質に分かれていく性質。分解する条件や時間も研究の大切なポイントです。
たとえるなら:落ち葉が少しずつ土に還るような仕組み電子だけでなく、イオンの動きも利用する技術。生きものの体もイオンで情報を伝えるため、やわらかな機器と相性があります。
たとえるなら:生きものと電子機器をつなぐ共通言語